発酵食文化の伝道者をめざして~179号 2021.09

今こそ生活に取り入れよう~ 免疫力を高める発酵食
発酵革命
コロナ禍の収束が見えづらいなか、自己防衛の手段として免疫力を高める生活習慣が注目されています。みそ汁、漬物、甘酒など「発酵食」を毎日食べる食習慣なら簡単に始められ、継続しやすいのではないでしょうか。 
 東京農業大学名誉教授・小泉武夫先生は『FT革命―発酵技術が人類を救う』では、発酵を「革命」と位置づけています。蒸気機関の改良や電気の発明による産業革命、石油の登場によるエネルギー革命、情報技術が飛躍的に発展したIT革命に継ぐ「発酵革命」。 21世紀の多くの課題を解決する革命と期待されます。

 ●1つ目は環境問題。特にごみ処理は、焼却ではなく発酵により土に還すことが可能になります。
 ●2つ目は食糧問題。発酵技術で大豆等が「代替肉」に。すでに数々の製品が市場に登場し、味や食感も向上しているようです。
 ●3つ目はエネルギー問題。地球温暖化を招く化石燃料に代わり、光合成細菌などの発酵作用を利用して水素を生産させます。
 ●4つ目は医療問題。新型コロナやガン等、特効薬がない病を発酵すなわち微生物の力で治療する研究が進んでいます。「毒を以て毒を制す」抗生物質のように、微生物が微生物をやっつけてくれる力の利用です。

 日常の食事を通じ、私たちも「発酵の時代」の担い手になっていきましょう。

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